研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

畜産 令和3年(2021年度)畜産試験場酪農肉用牛部

移植可能受精卵である胚盤胞胚の発生率が高い牛体外受精卵の選別技術

牛体外受精卵の発生過程で体外受精後の卵割様式と2細胞形成開始時間が胚盤胞胚形成の予測要因として利用できる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 令和3年(2021年度)野菜花き試験場菌茸部

専用ダニトラップ培地によるきのこ培養室のダニ調査方法

新規開発したダニトラップ専用PY-C2培地をシャーレのフタをしたままで、きのこ培養室に1週間程度設置すると、培養室に生息するダニの種類と発生状況が確認できる。

野菜・花き・きのこ 令和3年(2021年度)野菜花き試験場菌茸部

ブナシメジ栽培培地への乾燥酵母粉末の添加によるオルニチン等遊離アミノ酸向上効果

ブナシメジ栽培培地に乾燥酵母粉末DYPを5g添加することで、子実体内のオルニチン等の遊離アミノ酸含有量を増加させる効果がある。

野菜・花き・きのこ 令和3年(2021年度)野菜花き試験場花き部

良日持ち性ダリア エターニティシリーズの品種特性

良日持ち性ダリア エターニティシリーズは高品質な切り花の生産が可能で、主要品種と比較して日持ち性が良い。

野菜・花き・きのこ 令和3年(2021年度)野菜花き試験場花き部

側芽が確保しにくいカーネーション品種を2月中旬に定植する場合の生産性向上技術

側芽が確保しにくいカーネーション品種を2月中旬に定植する場合、5月上旬(1番花が4~5節頃)に2回目の摘心を行い、8月以降に切り花を開始する秋1回切りにすると、夏秋切り(1回摘心2回切り)に比べ、切り花本数が増加する。

野菜・花き・きのこ 令和3年(2021年度)野菜花き試験場佐久支場

トウキの生育特性と安定生産のための栽培方法

薬用作物のトウキは、4月上旬~4月下旬に根頭径5~7mmの苗を定植して10月下旬~11月中旬に収穫することで、生薬原料になる乾燥根重が50g/株以上、乾物収量が250kg/10a以上となる。

野菜・花き・きのこ 令和3年(2021年度)野菜花き試験場野菜部

軽労化が可能なアスパラガス枠板式高畝栽培の収量性

枠板を用いて土を支えて形成した高畝で栽培を行うアスパラガス枠板式高畝栽培では、多収品種を用いることで間口5.4mハウスに2畝配置する低栽植密度でも成株で2t/10a以上の収量が得られるとともに、作業者は楽な姿勢で作業ができる。

作物・果樹 令和3年(2021年度)農業試験場企画経営部

長野県におけるワイン用ぶどうの気温を用いた気候指標区分の特性

気温に基づく5つの気候指標を長野県内の生産地について計算し、主な品種の適区分及びフランスの代表的な産地と比較した。長野県内の「シャルドネ」の生産地では各指標の適区分及びフランスの産地と比べて暖かい傾向がみられ、「メルロ」の生産地は4つの指標では適区分と比べて同等~暖かい傾向がみられ、1つの指標ではフランスの産地と同等である

野菜・花き・きのこ 令和3年(2021年度)野菜花き試験場育種部

だだちゃ豆や香り米と同じ香りを有する加熱調理にむく茎レタス「長・野54号」の育成

レタス「長・野54号」はだだちゃ豆や香り米と同じ香り、根腐病レース1・2耐病性、晩抽性、葉の切断面が褐変しにくい特性を有する葉も可食部となる加熱調理にむく茎レタスである。

果樹 令和3年(2021年度)果樹試験場育種部

りんご高密植栽培における「シナノリップ」1年育成フェザー苗木樹の樹体生育、収量及び果実品質

りんご高密植栽培において、「シナノリップ」の1年育成フェザー苗木樹を2年育成フェザー苗木樹と比較した結果、樹体生育は定植2年目から、花芽着生及び収量は定植3年目から、果実品質はいずれの年も2年育成フェザー苗木樹と同等であった。

果樹・土壌肥料 令和3年(2021年度)果樹試験場栽培部 

長野県における今世紀中頃の気温条件を再現したハウス内で栽培したりんご「ふじ」の特徴

長野県における今世紀中頃(2046~2065年)の気温条件を再現したハウス内で栽培したりんご「ふじ」(M.9台木樹)は、発芽期から落花期までの生態は早まり、若木期の樹体生育は旺盛となった。収量は同等か多く、果実品質については、果実は大きく、果皮の着色、糖度、果肉硬度及びみつ入りは低下する傾向であった。

作物・果樹 令和3年(2021年度)農業試験場企画経営部

垣根仕立てのワイン用ぶどうにおける新梢管理機の作業効率及び経費事例

新梢管理作業時間は手作業と比べて、乗用式1種類では82.6%、背負エンジン式では85.1%短縮された。乗用式機械4種類、背負エンジン式1種類、手持ち電動式1種類の経費の事例を調査したところ、乗用式2種類では16~18ha、背負エンジン式では6haで手作業と比べて面積当たりの経費が下回った

作物 令和3年(2021年度)農業試験場知的財産管理部

DNAマーカーを用いた県オリジナル品種「ホワイトファイバー」、「ファイバースノウ」の識別

大麦品種「ホワイトファイバー」、「ファイバースノウ」は5種のDNAマーカーを用いることにより、県内外で栽培されている主要な大麦11品種と識別が可能である。

作物 令和3年(2021年度)農業技術課

畑作用除草剤(粒剤)散布における産業用マルチロータ(ドローン)の散布装置設定

畑作用除草剤(粒剤)の散布において、ドローンの設定を飛行高度2m、飛行速度15km/h、インペラ回転数1,000回転、内部開度15、ホッパー排出開度30~57とすることにより、約2分/10aの作業時間で目標散布量4kg/10aを正確に散布できる。

作物 令和3年(2021年度)農業技術課

2地点のアメダス気象データを利用した水稲「コシヒカリ」の出穂期予測

水稲「コシヒカリ」の管理作業を適期に実施するための基準となる出穂期を、2地点のアメダス気象データを利用して、アメダス地点と標高の異なる試験圃場で出穂期を予測することができる。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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