研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

病害虫 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部、農業技術課専門技術員

アスパラガス茎枯病菌に対するベノミル感受性の調査手順

アスパラガス茎枯病菌に対するベノミル感受性を調査する手順を作成した。本手法は特殊な実験施設や器具を要せずに、アスパラガス茎枯病菌のベノミル感受性を調査することができる。

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病害虫 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部

Agripalette(トマト黄化葉巻ウイルス用)はトマト黄化葉巻病の簡易診断に活用できる

生産現場におけるトマト黄化葉巻病の簡易診断に、Agripalette(トマト黄化葉巻ウイルス用)が活用できる。本手法は抗原抗体反応を利用したものであり、検査開始から数十分で判定でき簡便である。

病害虫 令和3年(2021年度)果樹試験場環境部

マイコシールドへのパラフィン系展着剤加用による核果類細菌性病害防除の補助効果

マイコシールドにパラフィン系展着剤のアビオン‐Eを1,500倍となるように加用すると、モモせん孔細菌病とスモモ黒斑病に対する防除効果が向上する。

病害虫 令和3年(2021年度)果樹試験場環境部

QoI剤耐性ブドウ黒とう病菌の発生

東北信地域のぶどうほ場において、QoI剤耐性ブドウ黒とう病菌の発生を確認した。

病害虫 令和3年(2021年度)農業試験場環境部

長野県におけるコムギ赤さび病の品種、発病時期、気象に基づく発生リスク評価

県内の主要な小麦の8品種はコムギ赤さび病の感受性が異なる。感受性が高い品種では、5月上旬に発病が認められると実害が生じるリスクが高い。3~4月の日平均気温5℃以上かつ2㎜以上の降雨日数が多いほど5月上旬に発病が認められるリスクが高まる。

病害虫 令和3年(2021年度)農業試験場環境部

水稲の育苗に軽量培土を使用した場合の種子伝染性病害への影響

有機物含量の高い軽量培土は、もみ枯細菌病(苗腐敗症)の発病が少ない。軽量培土を用いた育苗において種子消毒として生物農薬を使用すると、ばか苗病に対して効果が低下する場合がある。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部

夏秋どり用の四季成り性いちご品種「サマーリリカル」の吸肥特性に基づいた給液一定管理における適正EC

夏秋どりいちご「サマーリリカル」はタンクミックスF&B処方養液を用いた給液EC一定管理においては、EC0.6dS/m程度の管理が適当である。EC0.4dS/mでは不足傾向、EC0.8dS/mでは過剰である。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部、佐久農業農村支援センター、上田農業農村支援センター

水田転換したほ場の特徴とブロッコリーを作付けする場合の排水性改善対策の手順

県内の排水性不良な水田転換畑の下層土の状態は、概ね4タイプに類型化され、ブロッコリーを栽培する際の排水性改善対策はそれぞれのタイプにより異なるため、事前の確認と対策フロー図によって進める。

果樹・土壌肥料 令和3年(2021年度)南信農業試験場栽培部

日本なし「南水」の樹体ジョイント仕立て用苗木の本ぽ定植育成におけるリニア型270日タイプの被覆尿素の定植時一括施肥の効果

日本なし「南水」の樹体ジョイント仕立て栽培用苗木の本ぽ定植育成において、定植当年から翌年の夏季ジョイント時まで定期的に行う施肥の窒素合計量を、リニア型270日タイプの被覆尿素で定植時に一括施肥、混和することにより、定植後の苗木養成中の施肥を省くことができ、翌年7~8月に樹間1.5mでジョイント可能な330cm以上の長さの苗木が得られる。

作物・土壌肥料 令和3年(2021年度)農業試験場環境部・作物部

ドローンリモートセンシングによって測定された「コシヒカリ」及び「風さやか」のNDVI値と水稲の生育との関係

ヤンマーアグリジャパン株式会社の提供するドローンリモートセンシングによって測定された「コシヒカリ」及び「風さやか」のNDVI値は水稲の生育指標(草丈×茎数×SPAD値)、窒素吸収量と高い正の相関を示すが、SPAD値との相関は低い。

畜産 令和3年(2021年度)畜産試験場飼料環境部

中信の公共牧場におけるニホンジカによる牧草の減収割合

調査した公共牧場でのニホンジカによる牧草の減収割合は、美ヶ原牧場で56.2%、高ボッチ牧場で35.4%であった。

畜産 令和3年(2021年度)畜産試験場養豚養鶏部

「信州黄金シャモ」に対する生菌剤給与による成長促進と腸内細菌叢の改善効果

「信州黄金シャモ」の雛へ枯草菌(Bacillus subtilis C-3102株)資材を添加する場合、飼料に対し1%までは成長を促進する効果があるが、3%まで添加すると成長促進効果は認められない。また、枯草菌の添加により、腸内細菌叢が改善される。

畜産 令和3年(2021年度)畜産試験場養豚養鶏部

「信州黄金シャモ」の母鶏名古屋種としての愛媛県保有系統の特性

愛媛県が保有する名古屋種は当場保有系統と比較して産卵率が高い傾向がある。愛媛県保有系統を母鶏としてシャモ833系統と交配して得られた「信州黄金シャモ」は慣行の「信州黄金シャモ」と同様に発育するが、産肉量は雌鶏でやや少なく、腹腔内脂肪量は雌鶏、雄鶏ともに少ない特徴がある。

畜産 令和3年(2021年度)畜産試験場酪農肉用牛部

和牛間交雑種(短黒牛)における放牧を取り入れた牛肉生産技術

肥育素牛の和牛間交雑種(短黒牛)を放牧後、畜舎内肥育を行うと赤身牛肉が生産できる。

畜産 令和3年(2021年度)畜産試験場酪農肉用牛部

柿皮粉末は牛の第一胃内メタン濃度を低下させる

県内特産品の干し柿の製造副産物である柿皮を分解処理、乾燥したパウダーを牛に給与すると第一胃内メタン濃度を低下させる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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