研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

野菜・花き・きのこ・病害虫 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、佐久、南信州、松本、北アルプス、長野、北信農業農村支援センター

県内のねぎ、たまねぎほ場におけるネギアザミウマ産雄系の分布と薬剤感受性

ピレスロイド剤に対する感受性が低いネギアザミウマ産雄単為生殖系統が県内のねぎ、たまねぎほ場に広く分布するため、薬剤選択の際は留意する。

病害虫 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、農業技術課、諏訪農業農村支援センター

夏秋どりいちご、きくの栽培施設への光反射シート織り込み防虫ネット(スリムホワイト45)展張が施設内のアザミウマ類密度にもたらす効果

夏秋どりいちご、きくの施設開口部へのスリムホワイト45の展張により、施設内へのアザミウマ類の侵入を抑制できる。ただし、施設内密度を低く維持するためには発生初期からの薬剤防除を併せて行う必要がある。

野菜・花き・きのこ・病害虫 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、育種部

低温期におけるいちご苗のナミハダニに対する高濃度炭酸ガス処理の効果

夏秋どりいちごでは、苗のハダニ類に対する高濃度炭酸ガス処理の実施時期が処理適温(30℃)の維持が難しい低温期(2、3月)となるが、処理温度が25℃であってもナミハダニに対して高い防除効果が認められる。

病害虫 令和2年(2020年度)南信農業試験場栽培部

かきのフジコナカイガラムシの越冬世代防除の効果と有効な薬剤

かきのフジコナカイガラムシ越冬世代防除(展葉期まで)は、6~7月の第1世代の防除と共に重要な防除時期で、展着剤アビオン-Eの500~2,000倍を添加したアプロード水和剤の1,000倍液の散布が有効である。

病害虫 令和2年(2020年度)果樹試験場環境部

りんご園の土着ケナガカブリダニによるナミハダニの密度低下と、合成ピレスロイド剤がケナガカブリダニに及ぼす影響

りんご園において、ケナガカブリダニはナミハダニの増加後に発生し、ナミハダニの密度を短期間で低下させる。近年ケナガカブリダニは合成ピレスロイド剤散布園でも発生がみられることがあり、本系統の剤に影響を受けにくいケナガカブリダニ個体群が確認された。

作物・病害虫 令和2年(2020年度)農業試験場環境部

割れ籾の発生程度から評価したカスミカメムシ類による水稲品種の斑点米発生リスク

割れ籾の発生程度とカスミカメムシ類による斑点米被害の間には正の相関関係が認められる。割れ籾の発生程度には品種間差が認められる。水稲品種の斑点米発生リスクは割れ籾の発生程度に基づいて評価できる。

病害虫 令和2年(2020年度)野菜花き試験場佐久支場、農業農村支援センター

レタスに発生する土壌病害(根腐病、黒根病、コルキールート病(仮称))の見分け方

レタスの土壌病害である根腐病、黒根病、コルキールート病(仮称)は、フローチャートを利用し、根部の病徴を観察することで、見分けることができる。

病害虫 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部・佐久支場

アブラナ科野菜炭疽病の発病要因

アブラナ科野菜の炭疽病は、気温が20℃付近で、且つ葉表面の濡れ時間が5時間以上となるような条件で感染・発病しやすくなり、また、葉の濡れ時間が長いほど、気温が高いほど発病程度も高まる傾向にある。

病害虫 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部

県内各地から収集したアスパラガス茎枯病菌のベノミル感受性

県内各地のアスパラガス産地から茎枯病菌を採集し、ベノミルに対する感受性を検定したところ、すべての地域からベノミルに対する感受性低下菌が検出された。

野菜・花き・きのこ・病害虫 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部

ブロッコリー根こぶ病菌密度とチンゲンサイを用いたポット試験での根こぶ着生程度との関係

指標植物としてチンゲンサイ「青帝」を用いたポット試験で、根部に1cm径程度の大きな瘤を着生する土壌は、根こぶ病菌(休眠胞子)密度が10万個/g以上の高汚染土壌である可能性が高い。

野菜・花き・きのこ・病害虫・土壌肥料 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、上田農業農村支援センター

ブロッコリー根こぶ病の発生要因と菌密度に与える土壌消毒及びおとり作物の影響

ブロッコリー根こぶ病が多発生する主要因は、土壌中の高い病原菌密度である。また、カーバム剤等を利用した土壌消毒処理は根こぶ病菌(休眠胞子)密度の低減効果が高い。

病害虫 令和2年(2020年度)果樹試験場環境部

欧州系ぶどう品種防除体系の主要病害に対する防除効果

「シャインマスカット」や「クイーンルージュ(r)」栽培に対応した欧州系ぶどう品種防除体系は、慣行巨峰防除体系と比較して黒とう病とうどんこ病に対する効果が高い。晩腐病、房枯病に対しては同等に効果がある。

病害虫 令和2年(2020年度)果樹試験場環境部

ブドウうどんこ病の果房感染時期と防除

ブドウうどんこ病の果房感染の盛期は落花10~20日後頃である。6月下旬~7月上旬頃の防除でうどんこ病に効果のある薬剤を散布すると、果房での発病が低減される。

病害虫 令和2年(2020年度)果樹試験場環境部

長野県内におけるリンゴ黒星病のDMI剤、QoI剤耐性菌の分布状況

2019年、2020年に県内で発生するリンゴ黒星病のDMI剤、QoI剤耐性の状況を調査した。DMI剤耐性菌は両年とも確認され、北信地域の広い範囲に分布していた。現時点での耐性菌密度は、薬剤耐性黒星病の強化防除体系により、低いレベルに抑えられていた。QoI剤耐性菌も2019年、2020年に確認された。QoI剤耐性菌の分布は、2019年には北信地域の一部であったが、2020年には北信地域の広範囲、東信地域に及んだ。

作物・病害虫 令和2年(2020年度)農業試験場環境部

長野県におけるイネ紋枯病被害による発病進展部位と減収の関係

紋枯病による減収率は成熟期の発病進展部位が高いほど大きくなる。特に発病進展部位が止葉葉鞘以上では明らかに減収する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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