研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

野菜・花き・きのこ 令和元年(2019年)野菜花き試験場花き部

トルコギキョウ抑制作型における日没後の短時間冷房処理は切り花品質の向上に有効である

トルコギキョウの抑制作型において、定植後の夜間冷房処理は開花を抑制し、切り花品質を向上させ、日没後(以下、EOD:End-of-Dayの略)から4時間・15~18℃の冷房処理が効果的である。

野菜・花き・きのこ 令和元年(2019年)野菜花き試験場花き部

露地電照栽培に適する夏秋ギク早生及び中生の輪ギク品種

露地電照栽培に適する夏秋ギク早生及び中生の輪ギク品種は「笑の東」、「千穂」、「笑の駒」、「星の泉」、「松風のあかり」、「美園」及び「笑の香」である。

野菜・花き・きのこ 令和元年(2019年)野菜花き試験場野菜部

アスパラガス品種「PA050」及び「ウェルカムAT」の施設栽培における品種特性

アスパラガス品種「PA050」及び「ウェルカムAT」は「ウェルカム」より多収であり、施設栽培に適する品種である。

野菜・花き・きのこ 令和元年(2019年)野菜花き試験場野菜部

アスパラガスの小型ハウスを利用した施設化による増収・増益効果

アスパラガス栽培において小型ハウスを利用した施設化により茎枯病の発病は抑制され、4月の需要期を中心に増収し、定植後4年程度で露地栽培を上回る所得が得られる。

果樹 令和元年(2019年)南信農業試験場栽培部

かき「市田柿」優良5系統の特性と系統間差

かき「市田柿」の優良5系統について、若木期の生育量、生態、果実品質に関する特性に系統間差は認められない。

果樹・土壌肥料 令和元年(2019年)南信農業試験場栽培部

日本なし改植園の樹体ジョイント仕立て栽培における本ぽ定植した苗木の育成法

日本なし樹体ジョイント仕立て栽培において、苗木を本ぽに定植して育苗する本ぽ定植苗木育成を行う際、改植園では、客土処理とマルチ処理を併用することで、本ぽの土壌で育成する場合よりも、1年目の新梢伸長が優り、育成2年目の7~8月に、樹間1.5mでジョイント可能な3.3m以上の長さの苗木が得られる。

果樹 令和元年(2019年)果樹試験場栽培部 育種部

適期に収穫したプルーン「オータムキュート」の15℃及び冷蔵(3℃)での品質保持期間

適期に収穫したプルーン「オータムキュート」は15℃で10日間程度品質を保持できる。また、冷蔵(設定温度3℃、設定湿度80%)では30日間程度貯蔵可能で、出庫後は15℃で3日間品質保持できる。

果樹 令和元年(2019年)果樹試験場育種部、栽培部

日本すもも「シナノパール」の裂果発生時期及び雨除け栽培による裂果軽減効果

日本すもも「シナノパール」は、8月上旬頃の降雨により裂果が始まり、8月中旬以降の降雨により裂果の発生率及び発生程度が増加する。雨除け栽培により裂果を軽減することができる。

果樹 令和元年(2019年)果樹試験場育種部・栽培部

ぶどう「クイーンルージュⓇ」の成熟特性

※この技術情報の提供は、長野県内の生産者に限定しています。詳細は試験場又はお近くの農業農村支援センターにお問い合わせ下さい。

果樹 令和元年(2019年)果樹試験場育種部

赤果肉りんご品種「リンゴ長果34」の育成

「リンゴ長果34」は11月上旬から中旬に収穫でき、糖度と酸度が高く食味は濃厚で、果肉がピンク色に着色する。生食用に加え調理、加工業務用としての利用が期待される。

作物 令和元年(2019年)農業技術課、農業試験場作物部

小麦「シラネコムギ」の幼穂長による出穂期予測

小麦「シラネコムギ」の管理作業を適期に実施するための基準となる出穂期を、宮城県古川農業試験場で開発された「幼穂長による出穂期予測」法を使用して予測することができる。

作物 令和元年(2019年)農業技術課、農業試験場作物部

産業用マルチローター(ドローン)の水稲除草剤散布に少量拡散剤及びフロアブル剤が有効である

産業用マルチローターを利用した水稲の除草剤散布で少量拡散剤(粒剤、豆つぶ剤)及びフロアブル剤を用いることにより、ドリフトがなく、効率的に散布ができる。

作物 令和元年(2019年)農業試験場作物部、農業技術課

水稲「つきあかり」の品種特性

水稲「つきあかり」は、成熟期が「あきたこまち」よりやや遅く、「ひとめぼれ」と同熟期の早生品種である。「あきたこまち」と比較して、稈長が短く、穂数は少ない偏穂重型であり、収量は5%程度多い。千粒重は1~2g程度大きく、青未熟粒、腹白がやや発生しやすい。食味は「あきたこまち」より優り、「コシヒカリ」と同程度の良食味である。

病害虫 令和元年(2019年)果樹試験場環境部

リンゴ黒星病に対する数種薬剤の治療効果

オルフィンフロアブル、べフラン液剤、ユニックス顆粒水和剤はリンゴ黒星病に対してスコア顆粒水和剤と同様の治療効果(病斑形成抑制効果)があり、展葉~落花期の重要防除時期の使用で安定して防除できる。また、ジマンダイセン水和剤は発病後の病斑に散布することにより病斑上の胞子形成を抑制するため、発生初期に使用することで二次伝染を効果的に抑制できる。

作物・病害虫 令和元年(2019年)農業試験場環境部

コムギ赤さび病は品種により抵抗性が異なるが、適切な農薬の開花期1回散布で防除できる

コムギ赤さび病はシルバキュアフロアブルを開花期に1回散布することで初発時期、品種によらず、効果的に防除できる。「シラネコムギ」はコムギ赤さび病の抵抗性が比較的強いため、チルト乳剤25の開花期1回散布でも実用的な防除効果が得られる。本防除方法はコムギ赤かび病に対しても高い効果がある。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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