研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

病害虫 令和元年(2019年)果樹試験場環境部

平地におけるブドウさび病の発生時期

ブドウさび病は6月下旬から7月上旬に山林に生息する中間宿主のアワブキやミヤマハハソでさび胞子を形成し、山林から離れた平地のぶどうへの感染は7月中旬頃から始まる。10日前後の潜伏期間を経て、多発年は7月下旬頃からぶどうで夏胞子を形成し、その後収穫後まで二次感染し、発生が拡大する。

作物・病害虫 令和元年(2019年)農業試験場環境部

マメシンクイガ被害に対する大豆連作と薬剤散布時期の影響

大豆連作によりマメシンクイガの発生量が増加し、子実被害が増加する。特に3年以上連作すると著しい被害が発生する場合がある。また、県内5地域における現地調査の結果から、十分な防除効果を得るには薬剤の適期散布が重要である。

作物・果樹・土壌肥料 令和元年(2019年)農業技術課、農業試験場、果樹試験場

令和元年東日本台風(台風第19号)による堆積土の土壌分析結果

堆積土の土壌養分は土性によって異なり、粘質、壌質の堆積土には堆積土直下の作土に近い肥料成分が含まれ、窒素の発現も見込まれる。一方砂質の堆積土は、肥料成分が少なく窒素の発現もわずかである。

土壌肥料 令和元年(2019年)野菜花き試験場環境部

黒ボク土壌における三要素と稲わら堆肥の長期連用処理が土壌養分に及ぼす影響

長期にわたる堆肥と三要素の連用試験の結果、毎年収穫物と残渣を持出した場合、稲わら堆肥を2t/10a施用しても土壌全炭素は徐々に低下し、可給態窒素は堆肥施用により増加する。

果樹・土壌肥料 令和元年(2019年)南信農業試験場栽培部

低樹高栽培のかき「市田柿」における時期別の施肥窒素吸収特性

速効性の硫安を用いた11月~6月の施肥窒素は、相対的に新生器官である結果枝や果実へ多く分配され、特に6月の施肥窒素は果実への分配が多い。7月の施肥窒素は、新生器官への分配率が低下する一方、旧枝部(結果母枝~亜主枝)や主枝、主幹への分配割合が高まり、8月施肥ではその傾向がより強まる。ただし、同じ新生器官である徒長枝では、7月以降の生育後半も施肥窒素の寄与率が高く、常に施肥窒素が移行してきている。

果樹・土壌肥料 令和元年(2019年)農業試験場企画経営部、農業技術課

長野県内の垣根仕立てのワイン用ぶどう園における土壌の基本情報

県内の垣根仕立てのワイン用ぶどう園30か所で根域の土壌について断面、三相、粒径組成を調査し、また地質、土地の由来、農耕地土壌分類、地形と土地改良状況を確認し、土壌の母材をまとめた。いずれも排水性が確保されている点が共通しており、それ以外は多様性に富んだ土壌条件で栽培されていた。

作物・土壌肥料 令和元年(2019年)農業試験場環境部、農業技術課 

水田土壌の可給態ケイ酸は中南信地域で不足傾向である

中性リン酸緩衝液法による水田土壌可給態ケイ酸量は、中南信地域においては土づくり目標値の10~15mg/100gを下回る圃場が多く、ケイ酸質肥料施用等の対策が必要である。

畜産 令和元年(2019年)畜産試験場飼料環境部

オーチャードグラス品種「アキミドリⅡ」及び「まきばたろう」は高冷地でも栽培可能で、チモシーと同程度の収量が得られる

オーチャードグラス品種「アキミドリⅡ」及び「まきばたろう」は高冷地で3番草まで収穫することができ、チモシーと同程度の収量を確保することができる。

畜産 令和元年(2019年)畜産試験場酪農肉用牛部

パルミチン酸を主体とするルーメンバイパス油脂は暑熱期の乳脂率向上に寄与する

暑熱期の搾乳牛に脂肪酸組成がパルミチン酸を主体とするルーメンバイパス油脂(飼料添加物)を給与すると乳脂率を高めることができる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 令和元年(2019年)野菜花き試験場菌茸部

ブナシメジ生育室でキノコバエを捕獲できる粘着シートと設置位置

ブナシメジ生育室でヤマタナミキノコバエを効果的に捕獲できる粘着シートは「ムシプレートEX」と「新型虫捕りシート」で、設置位置は生育棚がよい

野菜・花き・きのこ 令和元年(2019年)野菜花き試験場花き部

宿根草類及び花木類等の品質保持剤による日持ち性

宿根草類11品目、花木類6品目、1年草2品目について、エチレン感受性及び前処理剤(チオ硫酸銀錯塩:STS)、後処理剤(糖+抗菌剤)の有効性を確認した。

野菜・花き・きのこ 令和元年(2019年)野菜花き試験場花き部

シャクヤク切り花の2℃貯蔵による日持ち性評価

シャクヤク切り花を2℃前後で4~8週間貯蔵した場合、「夕映」「サラベルナール」及び「ルーズベルト」では完全開花し4~5日の日持ちを有する。

野菜・花き・きのこ 令和元年(2019年)野菜花き試験場花き部

シクラメン栽培におけるもみ殻培土「モミライト」の特性評価

もみ殻培土「モミライト」は、シクラメンの鉢培土として利用可能で、4号鉢定植時に培土の50%まで代替しても品質に影響を与えず、コスト削減が可能である。

野菜・花き・きのこ 令和元年(2019年)野菜花き試験場花き部

アスターの秋出荷作型におけるレピガードシャインを用いた長日処理効果

アスターの秋出荷作型において、レピガードシャインを光源とした定植時からの終夜電照は、切り花品質の向上に有効である。

野菜・花き・きのこ 令和元年(2019年)野菜花き試験場花き部

アルストロメリア新品種(24品種)の生産性評価

主要品種及び新品種24品種の特性を調査した。株当たり切り花本数が特に多い品種は「ミルクティー」、「ホイットニー」、「ピンクティアラ」、「ゴールド」である。

研究成果の検索

農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

  • 農業試験場
  • 果樹試験場
  • 野菜花き試験場
  • 畜産試験場
  • 南信農業試験場
  • 水産試験場
  • 研究課題の募集
  • 視察研修の受け入れについて
  • 研究成果
  • スマート農業
Copyright © Nagano Prefecture. All rights reserved.