研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

果樹 平成21年(2009年)果樹試・栽培部

ぶどう加温栽培における『きのこ使用済み培地固形化燃料』と専用燃焼器の節油効果

ぶどう加温栽培において、『きのこ使用済み培地固形化燃料』を用いた専用燃焼器 を補助熱源として利用することにより、500㎡のハウスの場合、一晩で約5~7? のA 重油が節約できる。

果樹 平成21年(2009年)果樹試・栽培部

りんご「シナノゴールド」の赤色斑点果の特徴

りんご「シナノゴールド」の「赤色斑点果」は、果実陽光面の果皮が斑点状に赤く着色した様相で、「日焼け果」や薄く赤色着色する果実とは異なる。中程度までの赤斑点発生では、収穫時の食味は無発生果と同等かそれ以上であるが、室温での日持ち性は劣る。

果樹 平成21年(2009年)果樹試・栽培部

寒冷紗被覆によるりんごの日焼け果発生軽減効果と果実品質への影響

遮光率の高い寒冷紗を利用すると、りんごの日焼け果の発生を軽減できる。収穫進度は遅くなるが、収穫果の品質は変わらない。

作物 平成21年(2009年)野花試・畑作育種部

そば「タチアカネ(桔梗3号)」の耐倒伏性と関連特性

「タチアカネ」は栽培条件を変えても「信濃1号」より倒伏しにくい。「タチアカネ」 は主茎の傾斜程度が小さく、主茎の折損抵抗が強い。その耐倒伏性に関連する特性として、初花節高、重心高が低く、節間長が短く、1株重が軽い傾向が認められる。

作物 平成21年(2009年)農試・育種部・作物部

雑草性赤米の越冬種子に関する生存動態

県内各地に発生している雑草性赤米の越冬種子は、地表面では越冬2年目、作土層内では越冬3年目までに死滅する。

作物 平成21年(2009年)農業技術課、農試・作物部

高標高地帯における「あきたこまち」疎植栽培の生育特性

標高 850m 地帯の高標高地域において、「あきたこまち」の 18 株/㎡程度の疎植栽培は、慣行と比べ、面積当たりの茎数は少なく経過するが、最終的に穂数はほぼ同等となる。また、 草丈・稈長はやや長く、葉色は移植後1ヶ月以降、濃く推移する。

作物 平成21年(2009年)農試・作物部

雑草性赤米防除に係る除草剤の作用特性

雑草性赤米に有効な初期、初中期、中期除草剤を選定した。各除草剤ともに遅くとも出芽直後までに処理することで効果的な防除が可能である。

作物 平成21年(2009年)農試・作物部

鉄コーテイング種子を用いた湛水直播栽培の出芽特性

浸漬籾を用いた鉄コーティング種子は、表層播種が適する。カルパーコーティング種子に比べ出芽、初期生育が低温条件で4日程度、高温条件で1日程度遅れる。鉄コ ーティング種子は 100 日程度の長期保存が可能である。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成21年(2009年)野花試・佐久支場、南信試・栽培部

長野県におけるナモグリバエの土着天敵相

長野県内の6市町村でナモグリバエ寄生蜂を採集し、4科 20 種の寄生蜂がナモ グリバエに寄生していることを確認した。すべての調査地点に共通する優占種はイサエアヒメコバチであった。寒地ではこれに次いでササカワハモグリコマユバチが発生していた。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成21年(2009年)野花試・佐久支場

長野県におけるナモグリバエの越冬生態

葉洋菜類に多発し問題となっているナモグリバエは、アブラナ科葉菜類等の寄主植物の生葉中で主に蛹態となって翌春まで生存する。成虫は 12 月頃まで発生が継続し、積雪 の少ない年および地域では1、2月にも発生する。葉菜類の育苗施設においてはこれら成虫の 飛び込みに注意する。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成21年(2009年)野花試・環境部

土壌のりん酸過剰がアスパラガスに及ぼす影響

土壌の可給態りん酸量が 1,000mg/100g を超える極端な過剰条件でも、アスパラ ガスの生育や主要養分の吸収に対する過剰障害は生じにくい。しかし、微量要素 のうち鉄及び亜鉛の吸収が抑制される可能性が示されたほか、環境に対する影響 や経済性の観点から過剰施肥には留意する必要がある。

畜産・病害虫 平成21年(2009年)畜試・飼料環境

吹き流しを応用した省力・低コストなカラス害回避の方法

使用済みの肥料袋を短冊状の吹き流しとして圃場内に張る方法は、軽作業でコストも少なく、カラスの侵入もみられない。

畜産 平成21年(2009年)畜試・飼料環境

オーチャードグラス・チモシー市販流通品種の早晩性

オーチャードグラス市販流通品種の出穂期は準高冷地(標高 760m)で5月上旬~下 旬、高冷地(標高 1,000m)で5月中旬~6月上旬の幅があり、チモシー市販流通品種 の出穂期は準高冷地で5月下旬~7月上旬、高冷地で6月上旬~7月中旬の幅がある。 最も早生のオーチャードグラス「アキミドリⅡ」と最も晩生のチモシー「なつさかり」 の出穂期の差は約2ヶ月である。

畜産 平成21年(2009年)畜試・養豚養鶏

バークシャー種を用いた交雑肥育豚の飼料費

バークシャー種を大型品種と交雑利用した場合の飼料費を試算した結果、各交雑利用方法とも、バークシャー純粋肥育豚より減少したが、LWD 肥育豚と比較すると、枝肉1k gあたり約 30 円増加した。

果樹 平成21年(2009年)果樹試育種部

りんご早生品種「シナノプッチ(リンゴ長果19)」の育成

「シナノプッチ(リンゴ長果 19)」は、「つがる」より2週間程度遅い9月中旬に成熟する、果実の大きさが 150~200g程度の着色良好な小玉品種である。本品種は多汁で甘味が強く、果肉がシャ キシャキしており、丸かじり用に適する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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