研究情報

研究成果『野菜・花き・きのこ』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「野菜・花き・きのこ」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 令和3年(2021年度)野菜花き試験場花き部

側芽が確保しにくいカーネーション品種を2月中旬に定植する場合の生産性向上技術

側芽が確保しにくいカーネーション品種を2月中旬に定植する場合、5月上旬(1番花が4~5節頃)に2回目の摘心を行い、8月以降に切り花を開始する秋1回切りにすると、夏秋切り(1回摘心2回切り)に比べ、切り花本数が増加する。

技術情報 令和3年(2021年度)野菜花き試験場佐久支場

トウキの生育特性と安定生産のための栽培方法

薬用作物のトウキは、4月上旬~4月下旬に根頭径5~7mmの苗を定植して10月下旬~11月中旬に収穫することで、生薬原料になる乾燥根重が50g/株以上、乾物収量が250kg/10a以上となる。

技術情報 令和3年(2021年度)野菜花き試験場野菜部

軽労化が可能なアスパラガス枠板式高畝栽培の収量性

枠板を用いて土を支えて形成した高畝で栽培を行うアスパラガス枠板式高畝栽培では、多収品種を用いることで間口5.4mハウスに2畝配置する低栽植密度でも成株で2t/10a以上の収量が得られるとともに、作業者は楽な姿勢で作業ができる。

技術情報 令和3年(2021年度)野菜花き試験場育種部

だだちゃ豆や香り米と同じ香りを有する加熱調理にむく茎レタス「長・野54号」の育成

レタス「長・野54号」はだだちゃ豆や香り米と同じ香り、根腐病レース1・2耐病性、晩抽性、葉の切断面が褐変しにくい特性を有する葉も可食部となる加熱調理にむく茎レタスである。

技術情報 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部

全層心土破砕機「カットブレーカー」によるほ場の有効土層の拡大と排水性改善効果

耕盤のあるほ場に対し、「カットブレーカーmini」を用いた全層心土破砕により、有効土層の拡大と土壌の膨軟化によってほ場の排水性が向上する。また、排水不良が収量低下要因となるほ場においては、ハクサイ・ブロッコリーの収量が高まる。

農薬情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場花き部

シクラメンの開花抑制にエテホン液剤(エスレル10)が有効である

エテホン液剤(エスレル10)の500倍液散布によりシクラメンの開花を抑制できる。花芽発達期に株全体に散布し、初回散布以降は20~21日間隔を空ける。処理時期が遅れると出荷時の開花数が減少するおそれがあるため、最終散布は出荷の90~120日前を目安とする。

農薬情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場育種部

夏秋どりいちご(親株床)のランナー発生促進にジベレリンの茎葉散布が有効である

夏秋どりいちごを採苗専用株にし、8月初めにジベレリン50ppmを1株あたり10ml茎葉散布するとランナー発生数及び子株数が増加する。

農薬情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場野菜部、佐久農業農村支援センター

ブロッコリー畑の一年生雑草防除にフィールドスターP乳剤が有効である

ブロッコリー畑における一年生雑草の定植後全面土壌処理剤として、フィールドスターP乳剤の10a当たり50~75ml全面土壌散布処理は除草効果が高い。

試行技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、佐久・松本農業農村支援センター

可給態りん酸量が70mg/100g以上あれば春まきハクサイのりん酸施肥量を全量削減できる

春まきハクサイの黒ボク土栽培ほ場において、可給態りん酸量が70mg/100g以上あれば、りん酸肥料を全く施用しなくても、基準量を施用した場合と同等の収量が得られる

試行技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場菌茸部

エノキタケ栽培施設における黒腐細菌病の調査方法及び同病菌選択培地の開発

エノキタケ栽培施設等から黒腐細菌病菌(Pseudomonas tolaasii)を検出するための新規選択培地TSM10を開発した。従来利用されてきた改変T-PAF培地と比較して、黒腐細菌病菌に対する選択性や平板効率に優れ、同病菌を効果的に検出できる。

試行技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場菌茸部

エノキタケ・ブナシメジ栽培施設における害菌の調査方法及びわたかび病菌選択培地の開発

エノキタケやブナシメジに発生する糸状菌による害菌は、改変ローズベンガル・クロラムフェニコール培地を用いることで被害株や栽培施設から検出できる。とりわけ検出が困難であるわたかび病菌に対しては、新規選択培地RM3を開発した。RM3培地を用いることで、栽培ビンや施設から、わたかび病菌を効果的に検出できる。

試行技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場花き部

夏秋切りカーネーションにおける定植後のEOD昇温処理と高温期のEOD冷房処理の組合せによる生産性向上技術

1月定植のカーネーション夏秋切り作型において、定植後から3~4月まで日没後4時間・15~20℃の昇温を行うことにより、1番花の開花は促進する。高温期のヒートポンプ利用によるEOD冷房処理との組合せにより2番花の品質が向上し、切り花本数が増加する

試行技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場野菜部

きゅうりハウス雨よけ(夏秋どり)栽培の有機培地による養液栽培適応性と仕立て方法

きゅうりのハウス雨よけ(夏秋どり)栽培では有機培地を用いたハンモックベンチ吸い戻し式養液栽培の適応性が高く、仕立て方法は子づる4本つる下ろしが適し、1a当たり換算で1.9~2.2t程度の上物収量が得られる。

試行技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場野菜部

トマト夏秋どり作型における高温対策技術

トマト夏秋どり作型の効果的な高温対策技術として、ハウス内の昇温抑制には細霧冷房が有効であり、草勢維持には強勢台木への接ぎ木が有効である。2つの技術を組み合わせることで、可販収量とA品果率が向上し、特に9月以降の増収効果が高い。

普及技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、野菜部、佐久支場、農業試験場企画経営部、農業技術課、佐久農業農村支援センター小海支所

紫外線(UV-B)照射と油脂系気門封鎖型殺虫殺菌剤の体系処理は夏秋どりいちごのうどんこ病の発病抑制とハダニ類の増殖抑制に有効である

夏秋どりいちご(施設栽培)において、栽培期間中にUV-B(紫外線B波)の夜間3時間(毎日)照射と油脂系気門封鎖型殺虫殺菌剤散布を組み合わせた体系処理を行うと、うどんこ病とハダニ類(ナミハダニ)の発生を効果的に抑制できる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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