研究情報

研究成果『畜産』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。

普及技術 平成14年(2002年)畜産試験場

イネ科牧草ロールベールサイレージの主要な飼料成分含量は、近赤外分光分析法により迅速に測定できる

イネ科牧草ロールベールサイレージの一般6成分(水分、粗灰分、粗蛋白質、可溶無窒素物、粗脂肪、粗繊維)および酸性デタージェント繊維、細胞壁物質(総繊維)、低消化性繊維の含量は、近赤外分光分析法により迅速に測定できる。

普及技術 平成14年(2002年)畜産試験場

自家用ハム・ベーコンの製造に、木製の組み立て式燻煙装置は利用し易く実用的である

試作した木製の組み立て式燻煙装置は、家庭においても製作が容易で、製作に要する経費も比較的低く、持運びと収納性にも優れることから、家庭用のみでなく研修会などの共同使用にも利用し易い。

普及技術 平成14年(2002年)畜産試験場

乳牛の飼料給与診断用ソフトウエア「DAIRYver3.2」は、有効NDFや粗飼料NDFの分画を用いることができ、飼料の物理性を考慮した飼料設計が可能である

「DAIRY ver3.2」は有効NDFや粗飼料NDFの分画を用いることができ、飼料の物理性を考慮した飼料設計が可能である。日本飼養標準は新たに1999年版に準拠し、NRC飼養標準1989年版のどちらでも用いることができる。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

ライ麦の散播栽培において収穫ロスを低減するには、稈径の太い品種の選定と低密度栽培が有効である

自給飼料の増産を図るには、冬作の積極的な導入による作付け体系の確立が重要である。しかし、冬作飼料作物は、本県の気象条件および夏作との収穫、播種作業の競合等の問題から作付けは伸びていない。ライ麦は、耐寒性・耐雪性に優れ、作期幅が比較的広くとれるため、適正な品種を選定することにより、夏作との収穫、播種作業の競合等の問題も少なく、自給飼料生産量を向上させるために有望である。しかし、倒伏等による機械収穫ロスが多く、実収量が少ないことが問題となっている。そこで、ライ麦の散播栽培において倒伏を防止し、収穫ロスを最小限にする栽培技術について検討する。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

イネホールクロップサイレージでは、水分含量が低いほど乾物詰め込み密度が上昇し、良質なサイレージ調製が可能となる

イネは、サイレージ貯蔵する場合に寒地型牧草等に比較して茎葉が堅く詰め込み密度が低くなるため、一般に乳酸発酵しにくい材料であるといわれている。そこで、イネの収穫時期と切断長が発酵品質に及ぼす影響を検討し高品質サイレージ調製条件を明らかにする。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

採草用草種としてハイブリットライグラス「ハイフローラ」は有望である

自給飼料増産に資するため、ハイブリッドライグラス新品種「ハイフローラ」の収量性並びに栽培上の諸特性について、県普及品種「テトリライト」、市販品種「エース」と比較して検討した。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

傾斜度解析用ソフトを用いて県内公共牧場44カ所の傾斜度別面積を算出した

長野県内の公共牧場について傾斜度解析用ソフトを用いた草地の傾斜度別面積を算出し、傾斜条件に適応した草地の管理、更新を行うための基礎資料とする。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

豚の黄体開花期にPGF2αを連続投与すると黄体退行を誘起でき、人為的発情調整が可能となる

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

超早期離乳母豚における分娩後の子宮が修復に要する期間は、14~21日と推定された

豚の分娩後発情回帰日数は、自然哺育母豚においては離乳後3~7日である。一方、分娩後6~12時間で離乳する超早期離乳母豚の場合、妊娠黄体は分娩後約7日で消退するとともに、分娩後6~8日で小卵胞の発育が開始され、分娩後約14日で発情が回帰して排卵に至り、受胎可能となることが認められている。しかしこの場合、受胎はするものの産子数が少ない傾向である報告も認められる。そこで、分娩時に最も物理的ダメージを受け、胚の着床に大きな影響を与える子宮の修復状態を確認し、超早期離乳母豚の分娩後の交配時期を検討する。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

肉豚の肥育後期用飼料にビタミンEを添加することにより、精肉のドリップが減少した

豚肉の銘柄化を行うには特徴ある豚肉を生産する必要がある。そのため、飼料中にビタミンEを添加して肉の保存性に良い特徴が付与できる肉豚生産技術を開発する。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

コーンコブミールを使用したえのき茸廃培地は肉用牛繁殖用飼料原料として期待できる

肉用繁殖経営は高齢化、後継者不足等の問題を抱え、年々繁殖農家戸数の減少が進んでいる。このため高齢者、婦人及び新規参入者でも容易に繁殖牛が飼養でき、また、土地基盤に制約のある地域での規模拡大や農家における労働力集約が可能な飼養技術の開発が求められている。また、資源循環型農業推進のためには農業廃棄資材等の再生利用とその循環を図る必要がある。これらのことからえのき茸廃培地を飼料原料として再利用し、低コストで省力化の可能な繁殖和牛用混合飼料とその給与方法を開発する。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

めん羊の季節外繁殖技術において、合成黄体ホルモンを塗布したヒト生理用タンポンを用いて発情を誘起し、受胎例を得た

めん羊の季節外繁殖は、2年3産とラム肉の通年供給を可能にするために有効な技術であり、膣内リング法(武田、1984)、膣内スポンジ法(福井、1991)、膣内クリーム法(河野、1996)等試みられているが、何れも手技が煩雑で実用性に乏しい。そこで、より簡易でしかも受胎率の向上を目的に、膣内挿入器材として入手容易なヒト生理用タンポンを用いて発情誘起・種付する方法を試みた。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

フリーストール牛舎内に用いる敷料を通路には撒布しないことにより、牛のストール利用性が向上し、牛体の汚染が大幅に抑制される

乳牛のフリーストール牛舎において、牛群のストール利用性が低いと牛体が汚れ、搾乳の作業性が悪化するとともに乳房炎の誘因となる。牛のストール利用性は施設のデザインや素材などによって影響されると考えられているが、日常の管理方法によってもストールを取りまく牛の行動を制御できる可能性がある。そこで、ストールと通路における敷料の使用条件を切り替えて、牛のストール利用性に及ぼす影響を明らかにする。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)畜試

飼料イネのTDNは籾比率40%の時、乾乳牛(乾物摂取量体重比1.7%)では49%/DM程度、泌乳牛(乳量30kg・乾物摂取量体重比3.5%)では40%/DM程度と推測される

飼料イネを乳牛に給与した場合、子実部が未消化のまま排泄されることが認められている。そこで子実の消化性が、泌乳ステージの違いによってどのように異なるか調べ、飼料イネの栄養価について推定する手法を検討する。

普及技術 平成12年(2000年)中信農業試験場 畜産試験場

飼料用トウモロコシとして「DK483」は有望である

「DK483」は、熟期は”早生”に属し、やや短稈で、ごま葉枯れ病に強い品種である。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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