研究情報

研究成果『畜産』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。

試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試

黒毛和種肥育牛へ加工処理した飼料用モミを圧扁トウモロコシの代替に給与した場合、枝肉成績に影響は認められなかった。

圧扁処理またはサイレージ化(SGS)した飼料用モミを圧扁トウモロコシと代替し給与した黒毛和種肥育牛は対照区に比べ、DGが低い傾向がみられたが、脂肪交雑、肉質等級等の枝肉成績に各区間の差異が認められなかった。

試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試

簡易体重測定器(ヒポメーター)で乳用育成牛の体重が推定できる

乳用育成牛の簡昜体重測定器「HIPOMETER(Dairy Innovations社・米国)」で体重を推定した結果、実用的な精度であり、同等の精度であった推定尺に比べ、作業効率は優れている。乳牛、ヒポメータ

試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試

(独)生研機構が開発した搾乳ユニット自動搬送装置は対尻式牛舎で実用的である

搾乳ユニット自動搬送装置4台(搾乳ユニット8台)を用い50頭の搾乳作業を調査したところ、装置の稼働状況は良好であり、約1時間で搾乳作業を終えることができた。

試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試

ロータリー攪拌機によるパイプハウス利用型発酵乾燥処理施設において、水分調整材としての戻し堆肥の連続使用期間は1年程度がよい

ロータリー攪拌機によるパイプハウス利用型発酵乾燥処理施設において、生産堆肥の 約 3/4 の量の戻し堆肥を水分調整材として 2年間連続使用すると、2年目の冬期の発酵床は全体に粒径の大きな団子状になったものの割合が増加し、発酵温度が十分上がらなくなる。このため、この施設において水分調整材としての戻し堆肥の連続使用期間は1年程度がよい。

試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試

シートと暗渠管を利用して処理した乳牛ふん尿堆肥の腐熟度は、切り返し処理したものと同程度である

シートと暗渠管を利用する方法とシート上で切り返しをする方法で乳牛ふん尿を春から秋にかけて 6 ヵ月間処理したところ、各々の堆肥の色調、発酵温度、C/N比およびコマツナ種子の発芽率に差がみられず、腐熟度は同程度であった。

試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試

乳用牛の育成前期(200kgまで)に増体を高めるための飼料中の粗蛋白質(CP)水準は、分解性蛋白質(CPd)含量を9%にした場合、14%で十分である

乳用牛の育成前期に増体を高め、体重で200kgまでの給与飼料中の分解性蛋白質を9%で一定にした場合、非分解性蛋白質の割合を高めることにより給与蛋白質を高めても発育には効果は認められず、給与飼料中の粗蛋白質の水準は14%で十分である。

普及技術 平成15年(2003年)畜試

イタリアンライグラス「ニオウダチ」は有望である

イタリアンライグラス早生品種「ニオウダチ」の耐倒伏性は、「ワセアオバ」より優れる。越冬性は、「ワセアオバ」と同等である。9月中~下旬に播種した場合、1番草乾物収量は「ワセアオバ」と同等である。2番草乾物収量は、1番草乾物収量の半分以下で少ない。

普及技術 平成15年(2003年)農総試

飼料コンバインベーラと自走ラップマシンは.飼料イネの収穫・調製機械として実用性がある

飼料コンバインベーラと自走ラップマシンのコンビネーション作業により、飼料イネの収穫及び調製が効率よくできる。なお、機械導入下限面積は20haである。

普及技術 平成15年(2003年)中信試

飼料用とうもろこし「33J24」.「KD670」.「GX5006」は有望である

飼料用とうもろこしとして、33J24は熟期は早生に属するごま葉枯病に強い多収な品種として、KD670は中生に属するモザイク病に強いやや多収な品種として、GX5006は中晩生に属するモザイク病に強い品種としてそれぞれ有望である。

普及技術 平成15年(2003年)畜産試

飼料イネサイレージの主要な飼料成分含量は、近赤外分光分析法により迅速に測定できる

飼料イネサイレージの一般6成分(水分、粗灰分、粗蛋白質、可溶無窒素物、粗脂肪、粗繊維)ならびに細胞壁物質(総繊維)、高消化性繊維及び低消化性繊維の含量は、近赤外分光分析法により迅速に測定できる。

普及技術 平成15年(2003年)畜産試

黒毛和種種雄牛「穂里福」は.脂肪交雑.枝肉重量及びバラの厚さの改良が期待できる

黒毛和種種雄牛穂里福は和牛種雄牛産肉能力検定(現場後代検定法)の結果、脂肪交雑1.67(2.73σ)、バラの厚さ0.81㎝(2.58σ)及び枝肉重量40.95㎏(1.78σ)と高い推定育種価を示し、優れた遺伝能力がある。

普及技術 平成15年(2003年)畜産試

黒毛和種種雄牛「丸山福」は.脂肪交雑.バラの厚さ及び枝肉重量に高い改良効果が期待できる

黒毛和種種雄牛「丸山福」は、通常肥育の枝肉データを用いた育種価解析において、脂肪交雑1.90(3.23σ)、バラの厚さ1.02㎝(3.32σ)及び枝肉重量35.23㎏(1.54σ)と高い推定育種価を示し、優れた遺伝能力がある。

試験して得られた技術事項 平成14年(2002年)畜産試験場

戻し堆肥の連続利用による生産堆肥の電気伝導度、全窒素及びミネラル含量の集積

戻し堆肥の連続利用により、生産堆肥中の電気伝導度、全窒素及びミネラル含量が高まった。戻し利用開始時に比較して1年5ヶ月経過後、電気伝導度は2.5倍に上昇し、全窒素は2倍、ミネラル含量は2.5倍に集積した。

試験して得られた技術事項 平成14年(2002年)畜産試験場

飼料利用イネ「クサホナミ」は、茎葉部の消化性に優れ、ホールクロップサイレージ利用に適している

イネ53品種・系統の茎葉部について酵素分析法により成分分析した。「クサホナミ」は、繊維の消化性に優れ、TDN含量は高かった。また、「クサホナミ」を長野県において早晩性毎に収量が多い3品種とともにサイレージ調製した結果、サイレージの発酵品質は最も優れていた。

試験して得られた技術事項 平成14年(2002年)畜産試験場

出穂期に収穫したライムギロールベールサイレージの乳用育成牛に対する利用法

冬作飼料作物ライムギは、出穂期に収穫し、予乾処理後、ロールベールサイレージ調製すると高品質粗飼料となる。乳用育成牛に対する給与は、牧草ロールベールサイレージと同様に利用できる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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