研究情報

研究成果『畜産』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成29年(2017年)畜試・酪農肉用牛部

ダクトファンの24時間稼働及び夜間給餌の併用による暑熱対策は、黒毛和種肥育牛の採食量低下を抑制する傾向がある

黒毛和種肥育牛に対して、暑熱対策としてダクトファンの24時間稼働及び夜間給餌を実施したところ、採食量の低下が抑制される傾向が認められた。

技術情報 平成29年(2017年)畜試・酪農肉用牛部

乳用牛群検定成績からみた長野県検定牛群は分娩後のエネルギー不足期間の延長により繁殖成績が年々低下している可能性がある

長野県検定牛群は遺伝改良により初産牛で全乳期にわたる乳量の増加、2産と3産牛でピーク乳量が変わらずにピーク乳量到達日数が遅延している。このことから泌乳前期のエネルギー要求量が年々高まり分娩後のエネルギー不足の期間が延長し、繁殖成績が年々低下している可能性がある。

試行技術 平成29年(2017年)畜試・飼料環境部

茎葉型専用品種「たちすずか」「リーフスター」を使った乾田直播栽培によるイネWCS生産は、作業時間と燃料消費量が削減できる

乾田直播栽培で生産したイネWCSは、移植栽培と比較して収量は8割程度であるが、作業時間や燃料消費量は削減できる。また、翌年に食用品種を作付けした場合、飼料用イネの籾が混入する可能性は低い。

試行技術 平成29年(2017年)畜試・飼料環境部

飼料用ソルガム「東山交37号」は高消化性と紫斑点病抵抗性を併せ持つ晩生のソルゴー型品種である

飼料用ソルガム「東山交37号」は現在の市販品種にはない、高消化性と紫斑点病抵抗性を併せ持つソルゴー型ソルガムで、牛の消化性や選好性に優れ、紫斑点病に罹病しない飼料価値の高い品種である。

普及技術 平成29年(2017年)畜試・養豚養鶏部

精液の配布を開始したランドレース(L)および大ヨークシャー(W)種は繁殖成績良好で、デュロック(D)種は筋肉内脂肪割合が高い

新たに精液の配布を開始したL及びW種は繁殖成績良好で、D種は筋肉内脂肪割合が高い。これらの精液を用いて交雑(LW)雌豚及び3元交雑肥育豚を生産することで、筋肉内脂肪割合の高い豚肉が効率よく生産できる。

普及技術 平成29年(2017年)畜試・飼料環境部

飼料用とうもろこし「P1690」、「P2088」は多収で病害発生が少なく有望である

飼料用とうもろこし「P1690」は早生種、「P2088」は早生~中生種で、多収な系統である。「P1690」、「P2088」ともに主な病害の発生は奨励品種「タカネスター」と同程度に少ない。

普及技術 平成28年度(2016年度)畜産試験場飼料環境部

マメ科牧草のアルファルファタコゾウムシ防除にスミチオン乳剤が有効である

マメ科牧草のアルファルファタコゾウムシ防除に、スミチオン乳剤の 1,000 倍液を 10a あたり 150L散布する。

技術情報 平成28年(2016年)畜試・飼料環境部、農業技術課

作溝型播種機あるいはディスクハローによる草地の簡易な植生改善法

作溝型播種機あるいはディスクハローにより簡易更新した草地は、翌春の1番草収量が低いが、2番草以降は全面更新法との収量差がなくなる。草地の維持にはハーモニー75DF水和剤による雑草の抑制と電気柵による獣害防止が有効である。

技術情報 平成28年(2016年)畜試・飼料環境部

飼料用とうもろこし畑における堆肥施用後に行う心土破砕の効果

飼料用とうもろこし畑において堆肥施用後にサブソイラーによる心土破砕を行うことで下層土が膨軟化し、作土層の成分濃度が低下する。また作物体のカリ濃度と硝酸態窒素濃度が低下する。

技術情報 平成28年(2016年)畜試・飼料環境部・酪農肉用牛部

高消化性ソルガムのTDN推定値信頼性と糞中への子実排泄割合

高消化性ソルガムの酵素分析値から推定したTDNは消化試験による実測値と同程度であり、信頼性は高い。また、サイレージ中の子実の23%程度が糞中へ排泄される。

技術情報 平成28年(2016年)畜試・養豚養鶏部

周産期母豚の粗飼料としてワイン粕サイレージは利用できる

白ワイン粕はサイレージ化により豚の粗飼料として利用でき、周産期母豚に給与すると授乳期の食い止まりが緩和され、特に若齢母豚の子豚の発育が向上する。

技術情報 平成28年(2016年)畜試・酪農肉用牛部

TMRの1日あたりの給餌回数を増やすと泌乳ピーク以降の乳量の低下を抑制できる

TMRの1日あたりの給餌回数を2回から4回に増やすと泌乳ピーク以降の乳量の低下を抑制でき、泌乳持続性の向上に寄与する。

試行技術 平成28年(2016年)畜試・飼料環境部

ディスクハローを用いた簡易耕による飼料用とうもろこしの省力栽培技術

ライムギ後作または飼料用とうもろこし連作ほ場において、けん引型ディスクハローを使用した簡易耕及び不耕起対応播種機による飼料用とうもろこし栽培では、5t/10a程度の堆肥が投入でき、慣行栽培と同等の収量が得られる。また、作業時間の短縮と燃料消費量の節減が可能である。

試行技術 平成28年(2016年)畜試・酪農肉用牛部

乳牛の第一胃液pHが低下するルーメンアシドーシスの予防には、濃厚飼料給与時に塩・重曹混合物の添加が有効である

乳牛の分離給与において、重曹と塩を1:1で混合した重曹・塩混合物を、濃厚飼料給与時に1頭当たり100g添加すると第一胃液pHが安定し、ルーメンアシドーシスの予防に有効である。

普及技術 平成28年(2016年)畜試・飼料環境部

イタリアンライグラス「優春」は採草用品種として有望である

イタリアンライグラス「優春」は早生種の中でも出穂始期が早く、耐倒伏性、収量性に優れる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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