研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成25年(2013年)野花試環境部・佐久支場

アブラナ科野菜黒斑細菌病菌(Pseudomonassyringaepv.alisalensis)のストレプトマイシン、銅、オキソリニック酸に対する感受性

県内の各種アブラナ科野菜等から分離した黒斑細菌病菌は、その過半数の菌株にストレプトマイシンに対する耐性が認められる。銅およびオキソリニック酸に対しては、防除効果に影響を及ぼす耐性は認められない。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成25年(2013年)野花試環境部・佐久支場

アブラナ科野菜黒斑細菌病菌の罹病残渣における生残性

アブラナ科野菜に発生する黒斑細菌病菌は、感染植物(アブラナ科野菜および緑肥用エンバク)の残渣中で160日間もの長期間生存が可能であり、次作の伝染源となりうる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成25年(2013年)野花試環境部・佐久支場

アブラナ科野菜黒斑細菌病の二次伝染に及ぼす降雨の影響

アブラナ科野菜黒斑細菌病は、罹病苗が伝染源となり、降雨によって周囲の株に次々と二次伝染する。キャベツにおいては、定植から1ヵ月程度の感染回避により二次伝染を防止できることから、この間が重要な防除時期である。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成25年(2013年)野花試環境部

レタス根腐病発生危険度診断手法

レタス根腐病発生ほ場における前作発病程度、土壌生物性診断および理化学性診断を組み合わせた「レタス根腐病発生危険度の診断手法」により、レタス根腐病の発生リスクを事前に評価できる。

果樹・病害虫 平成25年(2013年)南信試栽培部

日本なし「サザンスイート」のなし主要病害に対する感受性

「サザンスイート」は心腐れ症、輪紋病に対して感受性であるが、その発病程度は「幸水」より低い。赤星病、うどんこ病に対しては既存品種と同程度の感受性であり、えそ斑点病は発現性である。

果樹・病害虫 平成25年(2013年)果樹試環境部

温水点滴処理による傾斜地での紋羽病治療法の問題点と改善方法

斜度10度を超す傾斜地ほ場での温水点滴処理では、地温の上昇範囲が傾斜下部方向にずれ、傾斜上部の地温上昇が不十分になる場合がある。傾斜上部の処理範囲を通常の範囲より上部に20cm広げることで、目的とする処理範囲の地温上昇が確保できる。

作物・病害虫 平成25年(2013年)農試環境部

水稲「コシヒカリ」のいもち病(葉いもち)に対する感受性の高まる葉色の目安

水稲「コシヒカリ」のいもち病(葉いもち)に対する感受性の程度は、カラースケールまたは葉緑素計の測定値から概ね判断できる。

作物・病害虫 平成25年(2013年)農試環境部

苗箱施薬剤のイネいもち病に対する効果の特徴

県内で主に利用されている抵抗性誘導型の苗箱施薬剤は、穂いもちに対して少発生条件下では効果が認められる場合があるが、中~多発生条件下では効果が期待できない。また、播種時処理可能な苗箱施薬剤は、薬剤によって育苗期間中の効果の発現程度が異なる。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成25年(2013年)野花試花き部・環境部

シクラメンの肥料要素欠乏・過剰施用時における特徴的な形態変化

シクラメンのりん酸、加里、苦土、石灰等の無施用、過剰施用時に発生する症状を明らかにした。現地で発生した生育異常とこれらの症状を比較することで原因が推測できる。

果樹・土壌肥料 平成25年(2013年)果樹試環境部

りんご園における16年間の地表面管理の違いが土壌の理化学性に及ぼす影響

長期間(16年)の地表面管理の違いにより土壌の理化学性が変化する。草生法とわらマルチ法は、表層土壌を膨軟にし、保肥力を増加させる。わらマルチ法は、交換性カリが増加する。また草生法は、ほ場外への窒素溶脱の抑制効果が期待できる。

果樹・土壌肥料 平成25年(2013年)果樹試環境部

ぶどう「ナガノパープル」は収穫期の葉柄汁液中硝酸イオン濃度が高いと果実品質が劣る

収穫期に葉柄汁液中硝酸イオン濃度が高い樹は、果実品質が劣り裂果が発生しやすい。収穫期の葉柄汁液中硝酸イオン濃度は、樹勢の影響を強く受け、樹冠面積が小さく樹勢が強いと高くなる。また、土壌中の無機態窒素が多いと高くなる。

果樹・土壌肥料 平成25年(2013年)果樹試環境部

加温ポット栽培におけるぶどう「シャインマスカット」の窒素吸収特性と窒素施肥時期

初期生育確保のための展葉初期(4月)の施肥窒素は、利用率が高く、新生部への移行は速やかである。貯蔵養分確保をねらった収穫後(9月)の施肥窒素は、多くが根に存在する。

畜産 平成25年(2013年)畜試飼料環境部・酪農肉用牛部

高泌乳牛向け飼料としてのライムギの収穫適期

ライムギは穂揃期に収穫することにより、乾物中の可消化養分総量(TDN)が63%となり、この生育ステージが高泌乳牛向け飼料としての収穫適期である。

畜産 平成25年(2013年)畜試飼料環境部

スーダン型ソルガムにおける生育ステージと可消化養分総量の関係

2番草のTDNは1番草のTDNよりも高い。また、高消化性スーダン型ソルガム「涼風」サイレージのTDNはノーマルタイプのスーダン型ソルガムよりも1番草出穂始期で4%高く、2番草出穂始期では6%高い。

畜産 平成25年(2013年)畜試酪農肉用牛部

哺乳方法の違いによる黒毛和種子牛の人工乳摂取の推移と発育

哺乳初期の増体は哺乳量に大きく依存し、増体系の子牛では従来の哺乳量では不足する。哺乳方法が異なっても、人工乳の摂取は60日齢前後から急増する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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