研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

果樹 平成23年(2011年)南信試栽培部

果実袋「特撰南水二重袋特大」による「南水」の日焼け軽減効果

日本なし「南水」に果実袋「特選南水二重袋特大」を被袋することにより、果実袋「特選南水袋特大」に比べて日焼けを軽減できる。果重、糖度、硬度等は同程度であるが、果色・地色が薄く色調が異なり「南水」用カラ-チャ-トは利用できない。

果樹 平成23年(2011年)果樹試育種部 

あんず「信州サワー」における生食用収穫期の留意点および着果基準

「信州サワー」の生食用収穫は、満開後 80 日、糖度 11%程度を目安とし、果皮色、果こうの離脱性、核ばなれの状態を収穫期の判定指標として利用できる。なお、着果基準は葉果比 30~35 程度とする。

作物・その他 平成23年(2011年)農試企画経営部

フィールドサーバの適正な運用を図るための保守管理事項

気温、湿度、画像等のほ場の環境情報および生育状況を収集するフィールドサーバを長期間安定して運用するためには、機器の保守管理が必要である。保守管理事項をまとめ、フィールドサーバ運用時の保守マニュアルを作成した。

作物 平成23年(2011年)農試育種部・知的財産管理部・環境部

コシヒカリいもち病抵抗性準同質遺伝子系統の育成

いもち病真性抵抗性遺伝子と穂いもち圃場抵抗性遺伝子を複合して持つ、7種類の水稲いもち病抵抗性準同質遺伝子系統を育成した。これらの形態特性は、原品種の「コシヒカリ」とほぼ同等で、ほ場条件で顕著ないもち病抵抗性を有している。DNAマーカーを用いることにより抵抗性系統選抜と固定を効率的に行うことができる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試・環境部

ピーマン炭疽病の簡易診断法と防除対策

下伊那地域で発生しているピーマンの斑点症状の原因はColletotrichum simmondsii R.G.Shivas & Y.P.Tan による炭疽病である。特に果実で被害が大きく、6月上旬に初発が認められる。Ca 欠乏症との識別が困難な場合があるが、3日間の常温・湿室条件で簡易診断が可能である。本病に対してはアミスターオプティフロアブル、ダコニール 1000 による予防散布が有効である。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試・環境部

北信地域の露地アスパラガスに多発する茎枯病の特徴とその防除対策

長野県北信地域の露地アスパラガスで多発している茎枯病は、前年の罹病残茎等からの若茎への感染に端を発し、立茎後の発病蔓延に至る。さらに、秋季刈り取り後の罹病残茎等が翌年の伝染源となっている。本病を効率的に防除するためには、立茎前の畦面への盛り土や立茎後の速やかな薬剤防除など、各防除方法を組み合わせた体系防除が必要である。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試・環境部

新たに確認されたアブラナ科野菜黒斑細菌病菌の病原型とその宿主範囲

近年県内のアブラナ科野菜では黒斑細菌病が多発生しているが、優占している病原型は平成14年にアメリカで確認された新型の Pseudomonas syringae pv. alis alensis である。本病原型は、日本国内で既報の P . syringae pv. maculicola よりも宿主範囲がやや広く、特にエンバクに対して強い病原性を示すため、輪作作物の選定には注意が必要である。

野菜・花き・きのこ 平成23年(2011年)野花試・菌茸部

芽切りをしなくても高品質なきのこが生産できるエリンギ(バイリング)「シナノ淡雪(あわゆき)」の育成

「シナノ淡雪」は、芽切りをしなくても収穫時において傘が波打つことなく品質に優れた品種である。

果樹 平成23年(2011年)農試・知財部、果樹試・育種部

SSRマーカーを用いた県職務育成ぶどう品種「ナガノパープル」の識別

SSRマーカーVVS2、VVMD5、VVMD7、VrZAG7、VrZAG67のいずれかの1種類を用いることにより、供試した30品種から県職務育成品種「ナガノパープル」を識別できる。また、親子鑑定の結果により「ナガノパープル」の花粉親は「ロザリオビアンコ」ではなく、「リザマート」と推定される。

果樹 平成23年(2011年)果樹試・栽培部

代表的なM.9台木系統とJM7台木を用いた場合のりんご「ふじ」の生育比較

4m×2m植え(10a当たり 125本植え)のりんご「ふじ」は、M.9 ナガノ、M.9VF157、 M.9T337 および PAJAM1 のいずれを台木として用いても、樹体の大きさと果実生産性は差がない。また、JM7 台木樹は、いずれの M.9 台木樹と比較しても樹体が大きく、累積収量は多いが、生産効率は低い。

果樹 平成23年(2011年)果樹試・栽培部

ぶどう「巨峰」(有機栽培)におけるジベレリン水溶剤の果粒肥大効果

ぶどう「巨峰」の有核栽培において、有核果の結実数が不足した場合、満開15~20日後にジベレリン水溶剤の25ppm液を果房浸漬処理することにより、果粒肥大が促進され果房重が増加する。

病害虫 平成22年(2010年)農試・企画経営部

ニホンザル対策の従来型サル用電気ネット柵の設置後の状況と課題

県内において、農地へのニホンザル侵入防止用として導入されている従来型サル用電気ネット柵は、設置方法、管理の不備などから柵内にニホンザルの侵入が見られるため、設置前の適正な設置方法の確認、設置後の適正な維持管理が必要である。

病害虫 平成22年(2010年)農試・企画経営部

鉄製ネットを加工した箱形ガードでばれいしょのニホンザル被害を回避できる

市販の鉄製ネット(メッシュネット)を加工した箱型ガードをばれいしょの播種直後から畝の上にかぶせ、ペグで固定することにより、ニホンザルの被害を回避できる。

病害虫 平成22年(2010年)農試・企画経営部

ニホンザルの被害を受けにくい農作物

たかのつめ、こんにゃく、ごぼう、さといも、ピーマン、みょうが、ゴーヤ、オクラ、エゴマ、サンショウ、きび、やまいもはニホンザルの被害を受けにくい農作物である。

病害虫 平成22年(2010年)農試・企画経営部

カラス被害対策における簡易的防鳥糸の設置方法

防鳥糸牽引装置を用いた防鳥糸の設置方法は簡便、安価で労働強度も軽減できる。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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