研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

病害虫 平成23年(2011年)農試企画経営部

ニホンジカの誘引に市販の塩類が利用できる

農地周辺、公共牧場におけるニホンジカの誘引に市販の塩類(食塩、天日塩、鉱塩)が利用できる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試環境部

カーネーションに発生するナミハダニの薬剤感受性

カーネーションに発生したナミハダニについて薬剤感受性の検討を行った結果、一部の個体群で殺ダニ剤などに対して感受性の低下が認められた。

果樹・病害虫 平成23年(2011年)果樹試環境部、南信試栽培部

果実吸蛾類に対するレピガードの効果

高輝度LED光源を用いた害虫防除機(レピガードR)を概ね7m間隔で地上 50cm の位置に上向きに設置した場合、果実吸蛾類に対して防除効果が認められた。さらに効果を高めるためには、果実面で1Lux の明るさが確保できるように設置カ所数を増設、または設置方法の検討をする必要がある。

作物・病害虫 平成23年(2011年)農試環境部

斑点米カメムシ類に対する農薬の殺虫効果

斑点米カメムシ類(アカヒゲホソミドリカスミカメ、オオトゲシラホシカメムシ、アカヒメヘリカメムシ)に対する主要な農薬の殺虫効果には、カメムシの種類によって薬剤間の効果差が認められる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試環境部・花き部

長野県下のりんどうから検出されるウイルス種とその病徴

長野県下の主要なりんどう産地からは、主にキュウリモザイクウイルス(CMV)とソラマメウイルトウイルス(BBWV)の2種ウイルスが広域に多数検出される。病徴は、CMV検出株が糸葉症状や株の生育不良であり、最も検出頻度の高いBBWV検出株では単独感染で葉のモザイクや軽いえそ症状を呈する程度であるが、CMVとの重複感染でわい化や極端な萎縮が認められる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試環境部

平成23年に中信地区のすいかで多発した果実腐敗症状はスイカ果実軟腐病である

平成23年に中信地区のすいか産地で、収穫時に健全であった果実が出荷後1~2日のうちに外果皮を残して軟化腐敗する病害が発生した。原因究明を行ったところ、多くの野菜類に軟腐症状を引き起こす Erwinia carotovora subsp. carotovora によるスイカ果実軟腐病であることが明らかになった。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試環境部

長野県内のカラーピーマンに発生しているウイルス病害の発生状況

長野県内のカラーピーマンに発生しているウイルス病害株からは、キュウリモザイクウイルス(CMV)が最も多く検出され、次いでインパチェンスえそ斑紋ウイルス(INSV)、トマト黄化えそウイルス(TSWV)、ソラマメウイルトウイルス(BBWV)の順である。また、季節別で各ウイルスの検出頻度が異なり、特に初夏から夏季高温期に検出頻度の高いTSWV、CMVにより、経済的な被害が生じる危険性が高い。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試環境部

セルリー萎縮炭疽病の選択培地と遺伝子診断法による高精度診断法の開発

セルリー萎縮炭疽病菌は、開発した選択培地を用いて簡易に検出できる。さらに、開発した高感度遺伝子診断手法を用いることで、極微量の DNA でセルリー萎縮炭疽病菌を検出できる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試環境部・野菜部

セルリー萎縮炭疽病の種子伝染の証明と温湯種子消毒の防除効果

セルリー萎縮炭疽病は、種子伝染する。種子消毒には50℃30分の温湯消毒が有効である。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試環境部

遺伝子診断法(PCR法)によるレタス根腐病菌のレース迅速識別法

レタス根腐病菌における特定遺伝子領域の塩基配列をもとに、各レースの DNA 断片を特異的に複製できる試薬(プライマー)を開発した。このレースに対応したプライマーを用いた PCR 法により、レタス根腐病菌の各レース(1~3)が迅速に識別できる。

果樹・病害虫 平成23年(2011年)果樹試環境部・栽培部・育種部

ぶどう新品種の根頭がんしゅ病に対する感受性の評価

「オリエンタルスター」、「サニールージュ」では、根頭がんしゅ病菌の接種によって形成される病徴が極めて軽微であり、保菌苗木のほ場での発病も認められなかったことから、本病に対する感受性は低いと考えられる。一方、「シャインマスカット」、「ナガノパープル」の感受性は前2品種に比べ高く、本圃において発病に至る危険性がある。

作物・病害虫 平成23年(2011年)農試環境部

温湯処理による水稲新品種の発芽率への影響

「風さやか」、「天竜乙女」、「ふくおこし」、「オラガモチ」、「しなの深紅」、「たかね紫」は温湯処理による発芽率への影響が小さい。

作物・土壌肥料 平成23年(2011年)農試作物部・環境部

パン用小麦「ゆめかおり」は止葉展開期以降開花期までの追肥で蛋白質含有量が向上する

パン用小麦品種「ゆめかおり」は2回目の追肥として止葉展開期以降開花期までに 10a当たり窒素成分で5kg追肥を行うと無追肥に比較して蛋白質含有率が2~4%程度向上する。

畜産・土壌肥料 平成23年(2011年)畜試飼料環境部

ソルガムの適切なNO3-N含量およびK/(Ca+Mg)当量比のための堆肥施用量

ソルガムのNO3-N含有率およびK/(Ca+Mg)当量比は、堆肥施用量の増加に伴い上昇するが、その程度は品種により異なる。年間堆肥施用量を5t/10a程度にすることで、いずれの品種もNO3-N含有率およびK/(Ca+Mg)当量比を基準値内にとどめることができる。

畜産・土壌肥料 平成23年(2011年)畜試飼料環境部

クリーニングクロップ効果が高いソルガム・ライムギの組み合わせによる養分回収と堆肥化利用

スーダン型ソルガムまたはスーダングラス極晩生品種を2回収穫後、ライムギを栽培する1年2作体系は、富栄養土壌では年間 10a当たりN:70kg、P:4kg(P2O5:9kg)、K: 120kg(K2O:145kg)程度の養分を回収できる。また、栽培後のソルガムは、細断して堆積することで堆肥化できる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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