研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

野菜・花き・きのこ 平成23年(2011年)野花試・菌茸部

芽切りをしなくても高品質なきのこが生産できるエリンギ(バイリング)「シナノ淡雪(あわゆき)」の育成

「シナノ淡雪」は、芽切りをしなくても収穫時において傘が波打つことなく品質に優れた品種である。

果樹 平成23年(2011年)農試・知財部、果樹試・育種部

SSRマーカーを用いた県職務育成ぶどう品種「ナガノパープル」の識別

SSRマーカーVVS2、VVMD5、VVMD7、VrZAG7、VrZAG67のいずれかの1種類を用いることにより、供試した30品種から県職務育成品種「ナガノパープル」を識別できる。また、親子鑑定の結果により「ナガノパープル」の花粉親は「ロザリオビアンコ」ではなく、「リザマート」と推定される。

果樹 平成23年(2011年)果樹試・栽培部

代表的なM.9台木系統とJM7台木を用いた場合のりんご「ふじ」の生育比較

4m×2m植え(10a当たり 125本植え)のりんご「ふじ」は、M.9 ナガノ、M.9VF157、 M.9T337 および PAJAM1 のいずれを台木として用いても、樹体の大きさと果実生産性は差がない。また、JM7 台木樹は、いずれの M.9 台木樹と比較しても樹体が大きく、累積収量は多いが、生産効率は低い。

果樹 平成23年(2011年)果樹試・栽培部

ぶどう「巨峰」(有機栽培)におけるジベレリン水溶剤の果粒肥大効果

ぶどう「巨峰」の有核栽培において、有核果の結実数が不足した場合、満開15~20日後にジベレリン水溶剤の25ppm液を果房浸漬処理することにより、果粒肥大が促進され果房重が増加する。

病害虫 平成22年(2010年)農試・企画経営部

ニホンザル対策の従来型サル用電気ネット柵の設置後の状況と課題

県内において、農地へのニホンザル侵入防止用として導入されている従来型サル用電気ネット柵は、設置方法、管理の不備などから柵内にニホンザルの侵入が見られるため、設置前の適正な設置方法の確認、設置後の適正な維持管理が必要である。

病害虫 平成22年(2010年)農試・企画経営部

鉄製ネットを加工した箱形ガードでばれいしょのニホンザル被害を回避できる

市販の鉄製ネット(メッシュネット)を加工した箱型ガードをばれいしょの播種直後から畝の上にかぶせ、ペグで固定することにより、ニホンザルの被害を回避できる。

病害虫 平成22年(2010年)農試・企画経営部

ニホンザルの被害を受けにくい農作物

たかのつめ、こんにゃく、ごぼう、さといも、ピーマン、みょうが、ゴーヤ、オクラ、エゴマ、サンショウ、きび、やまいもはニホンザルの被害を受けにくい農作物である。

病害虫 平成22年(2010年)農試・企画経営部

カラス被害対策における簡易的防鳥糸の設置方法

防鳥糸牽引装置を用いた防鳥糸の設置方法は簡便、安価で労働強度も軽減できる。

作物・病害虫 平成22年(2010年)農試・企画経営部

ニホンジカの被害を受けにくい農作物

シャクヤク、ユーカリ(プルベルレンタ)、ユーフォルビア(グリフィティ、ロンギフォリア)クリスマスローズ(ヘレボルス・オリエンタリス)、エゴマはニホンジカの嗜好性が低く、出没が多い地域においても被害の少ない品目である。

果樹・病害虫 平成22年(2010年)果樹試・環境部

りんご園の土着ミヤコカブリダニによるナミハダニの密度抑制効果

りんご園に発生する土着ミヤコカブリダニはナミハダニを捕食し密度を抑制する。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成22年(2010年)野花試・環境部

ズッキーニから検出されるウィルス種とその病徴

長野県内のズッキーニから検出されるウイルスは、キュウリモザイクウイルス(CMV)、カボチャモザイクウイルス(WMV)、ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)で、病徴はそれぞれのウイルス種により異なり、特に果実病斑で特徴的である。

果樹・病害虫 平成22年(2010年)果樹試・環境部

県下各地から採取したブドウべと病菌のストロビルリン系薬剤に対する薬剤感受性

ストロビルリン系薬剤に耐性を持つブドウべと病菌が県下ぶどう産地の広域において確認された。これら薬剤耐性菌に対し、ストロビルリン系薬剤の防除効果は得られない可能性が高い。

果樹・病害虫 平成22年(2010年)果樹試・環境部

リンゴ褐斑病の効率的な防除法

リンゴ褐斑病の防除では病勢進展期初期の防除が特に重要で、慣行防除に加え7月上旬~中旬にベンゾイミダゾール系薬剤(ベンレート水和剤またはトップジンM水和剤)を1回散布することで、秋季まで高い防除効果が得られる。また、本病は薬剤の散布むらが生じるような状況下で多発する傾向があるので、薬剤散布にあたっては留意する。

作物・病害虫 平成22年(2010年)農試・環境部

コムギ赤カビ病の感染リスクの目安

コムギ赤かび病の感染リスクが高まる濡れ時間と濡れ時間中の温度の組み合わせ(暫定版)を作成した。

作物・病害虫 平成22年(2010年)農試・環境部

コムギ赤カビ病の薬剤処理時期と防除効果の確認

コムギ赤かび病の防除においては感染前の予防防除の効果が最も高いが、感染後2~3日以内に防除を行うことで実用的な効果が得られる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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