研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

作物・病害虫 令和4年(2022年度)農業試験場環境部

産業用マルチローター(ドローン)による農薬(液剤)の散布特性

ドローン(MG-1、T-20)による薬剤散布は一定の防除効果が得られるが、薬剤の飛散は有効散布幅内の外側で少なく中央付近でも少ない場合があり、風によってドリフトする。

病害虫 令和4年(2022年度)農業試験場環境部

イネばか苗病菌の主要な種子消毒剤に対する感受性

スポルタックスターナSE、トリフミン乳剤はMIC値の高い菌株では防除効果が低下した。ヘルシードTフロアブルは効果がやや不安定であったが、モミガードC水和剤、テクリードCフロアブルでは全ての菌株に対して効果が高かった。

作物・病害虫 令和4年(2022年度)農業試験場環境部

穂ばらみ期における「コシヒカリ」の葉色(SPAD値)は空撮画像によって得られる植生指標NDREで推定できる

穂ばらみ期における「コシヒカリ」のSPAD値は空撮画像によって得られる植生指標NDRE値からSPAD値が推定でき、葉いもちの発生予察に利用できる。

病害虫 令和4年(2022年度)農業試験場環境部

紋枯病用苗箱施薬剤の連年使用で菌核密度が低下し発病抑制効果が高まる

紋枯病用苗箱施薬剤は連年使用の年数が長いほど伝染源である菌核の密度が徐々に低下するため発病抑制効果は高まる。

果樹・土壌肥料 令和4年(2022年度)南信農業試験場栽培部

低樹高栽培のかき「市田柿」における年間窒素施肥量

低樹高栽培のかき「市田柿」において、現行の県窒素施肥基準量の30%減となる15.4kg/10aで栽培を継続しても、樹体生育や果実収量・品質は、現行の県窒素施肥基準量で栽培した場合と同等である。

果樹・土壌肥料 令和4年(2022年度)

日本なし「南水」樹体ジョイント仕立て栽培における主枝直下への帯状局所施肥による慣行施肥の30%減肥栽培

日本なし「南水」樹体ジョイント仕立て栽培において、3月下旬にリニア型40日タイプの被覆尿素を、また収穫後の9月下旬には速効性窒素を主枝配枝直下に1mの幅で帯状に局所施肥(帯状局所施肥)すると、全面施肥の地域慣行より30%減肥しても同等の収量、品質が得られる。

果樹・土壌肥料 令和4年(2022年度)野菜花き試験場環境部

水田転換畑の耕うん適期を見分けるための適切な土壌水分

水田転換畑の砕土率を高める含水率は、多湿黒ボク土で約35%以下、灰色低地土では約20%以下であり、手で握った時の土塊の崩れやすさで耕うん適期を診断できる。

作物・土壌肥料 令和4年(2022年度)農業試験場環境部

水稲の全量基肥施肥における施肥時期が肥料効果に及ぼす影響

「コシヒカリ」の全量基肥施肥において施肥時期を早めすぎると、速効性窒素肥料の流亡等によるとみられるロスと肥効調節型肥料の早期の窒素溶出により、期待する肥料効果が得られないほか、環境への悪影響も懸念される。

畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(飼料対策領域)飼料環境部

野辺山地域におけるメドウフォックステイル発生ほ場における植生の経年変化

野辺山地域のメドウフォックステイルは短期間で急激には増加しない。早いほ場で出穂は4月第4半旬から、開花は5月第2半旬から始まり、牧草サイレージの飼料価値を低下させる。

畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(飼料対策領域)飼料環境部

飼料用とうもろこし「LG30500」、「LG31.558」、「P1341」、「P1344」の生育特性及び収量

飼料用とうもろこし早生新品種の「LG30500」(RM110)、「LG31.558」(RM115)、「P1341」(RM115)、「P1344」(RM115)は、標準品種に比べ乾物収量が多い傾向がみられ、特に「P1344」は多収であった。

畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(AW領域)養豚養鶏部

県産地鶏「長交鶏3号」における胸部水疱の発生特性

県産地鶏「長交鶏3号」は「信州黄金シャモ」と同様に胸部水疱が発生する。両鶏種とも雌鶏に比較して雄鶏での発生が多く、「長交鶏3号」雄鶏では出荷適期時に胸部が脱毛し水疱ができる個体の割合は40~60%に達する。

畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(生産振興領域)養豚養鶏部

県産地鶏肉の遊離アミノ酸含量の特徴

県産地鶏のモモ肉中タウリン含量は市販ブロイラーモモ肉と比較して3倍程度高い。アンセリン及びカルノシン含量は、県産地鶏のムネ肉で高く、市販ブロイラーのムネ肉と比較して「信州黄金シャモ」では約2倍、「長交鶏3号」では約1.7倍量を含有する。

畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(生産振興領域)養豚養鶏部

深部注入カテーテルを用いた、精子濃度を通常の半数に希釈した精液による豚人工授精技術

豚の人工授精において、深部注入カテーテルを用いることにより、注入精液の精子濃度を通常の(1億/ml)の半数(5千万/ml)にしても十分な授精成績および産子数を確保できる。

畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(多分野連携領域)酪農肉用牛部

防鳥ネット及び防虫ネット専用品と汎用品の耐久性の比較

防鳥ネット及び防虫ネット専用品は汎用品と比べて引張強度が高い。

畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(AW研究領域)酪農肉用牛部

チェーン式ません棒は通常のません棒の代わりに設置でき、ネックスコア改善に有効である

タイストールの通常のません棒をチェーン式ません棒に交換するとネックスコアの改善に有効である。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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