研究情報

研究成果『試験して得られた技術事項』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試験して得られた技術事項」の研究内容とその成果をご紹介します。

平成17年(2005年)農事試

アイガモ水稲同時作(アイガモ農法)は、除草剤を使用しない雑草防除技術として実用性がある

水稲移植後~出穂前まで水田へアイガモを放飼することによって、除草剤並みの雑草防除効果が得られる。

果樹 平成17年(2005年)果樹試

りんご「JM7」台木樹の接ぎ木部のコブ発生(227KB)

りんご「JM7」台木樹で、樹齢の経過とともに接ぎ木部に粗皮状のコブが発生して、特に「ふじ」との組み合わせで樹勢衰弱がみられることがある。

作物・土壌肥料 平成17年(2005年)農事試   

小麦有望系統「東山40号」の高品質安定生産のための施肥法(17KB)

小麦有望系統「東山40号」の高品質安定生産の栽培法として、基肥は窒素成分で6~ 8kg/10a程度とし、収量増のため茎立期に追肥を窒素成分で3kg/10a、さらに子実の高タンパク質含量のため、止葉展開期に窒素成分で5kg/10a程度の追肥を行う施肥体系がよい。

その他 平成16年(2004年)農総試

世界農林業センサスを用いた、長野県内の旧市町村単位における農家人口・経営耕地面積等の将来予測

世界農林業センサスを用い、長野県内旧市町村単位の農家人口・経営耕地の将来予測ができるソフトを開発した。シート上で旧市町村名を選択するだけで予測結果をグラフ表示する。農家人口等はコーホートシェアトレンド法を、経営耕地についてはマルコフ過程による推移確率行列を利用して予測している。

果樹・その他 平成16年(2004年)農総試

りんご「ふじ」小型樹密植栽培における省力技術導入の経営的効果

「ふじ」小型樹密植栽培における省力技術として摘花剤・摘果剤・摘葉剤を導入した場合は慣行に比べて10a当たりの労働時間が68%に短縮でるが所得で2千円の減少となる。摘花剤・摘果剤を導入した場合は労働時間が78%に短縮でき所得で1千円の増加となる。また経営面積2ha規模の試算では省力技術を導入することのより面積拡大ができ1時間当たりの所得が増加することが明らかになった。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成16年(2004年)野菜花き試

防虫ネットを被覆することで、きくのアザミウマ類、オオタバコガの侵入を抑制できる

防虫ネットを被覆すると,きくのアザミウマ類,オオタバコガの侵入を抑制でき,被害を軽減できる.1.0㎜目合いの防虫ネットで被覆した場合はオオタバコガの侵入が,0.4㎜目合いの防虫ネットで被覆した場合はアザミウマ類の侵入が抑制できる.

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成16年(2004年)技術課

アスパラガス栽培地帯におけるオオタバコガ第2世代幼虫の防除適期の把握

アスパラガスほ場においてミニトマトを指標植物としたオオタバコガの産卵を調査することによって第2世代幼虫の防除適期を把握することができる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成16年(2004年)野菜花き試

レタスのナモグリバエに対する殺虫剤の効果的な使用方法

レタスのナモグリバエに対する殺虫剤の茎葉散布は、剤によって効果のあらわれ方が異なるが、定植時株元処理との組み合わせにより高い防除効果が得られる。

病害虫・その他 平成16年(2004年)野菜花き試

家庭用小型ボイラーを利用した簡易熱水処理装置による施設内土壌消毒法

家庭用小型ボイラーを熱源として生成される比較的低い温度の熱水(75℃)を,点滴灌水チューブを用いて散水する熱水消毒法は、施設内の土壌消毒法として利用できる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成16年(2004年)野菜花き試

レタス灰色かび病菌・菌核病菌、スターチス灰色かび病菌、トルコギキョウ灰色かび病菌、シャクヤク立枯病菌の薬剤耐性とその簡易検定法

県内のレタス灰色かび病菌・菌核病菌、スターチス灰色かび病菌、トルコギキョウ灰色かび病菌、シャクヤク立枯病菌はベンズイミダゾール系剤、ジカルボキシイミド系剤、ジエトフェンカルブ剤に対し、高度に薬剤耐性が生じている場合があるので防除薬剤に注意を要する。

果樹・病害虫 平成16年(2004年)野菜花き試

レタス根腐病菌レース1および2に対する品種の抵抗性程度

レタス根腐病に対する抵抗性品種が育成され、市場流通するようになった。ただし、現状ではそれらの品種は、単一のレースに優先の抵抗性を示す特徴があるので、品種選択には注意が必要である。また、これら品種はあくまでも耐病性であるので、輪作や土壌改良を組み併せた有効利用が必要である。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成16年(2004年)野菜花き試

スイカ炭腐病菌は寄主範囲が広いので輪作作物の選定には注意が必要である

日本国内のウリ科作物において新発生した炭腐病菌,Macrophomina phaseolina はほうれんそう(アカザ科),セルリー・パセリ(セリ科)および多くのマメ科植物を宿主とする多犯性土壌病原菌である。一方,緑化そば(タデ科)やとうもろこし(イネ科)などには病原性が認められず,輪作作物に有効利用できる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成16年(2004年)野菜花き試

スイカ果実汚斑細菌病菌の台木種子からの感染

平成16年に本県で発生したスイカ果実汚斑細菌病の第一次伝染源は、汚染台木種子である可能性が高い。今後は穂木に加え、台木における果実汚斑細菌病の発生に注意が必要である。

果樹・病害虫 平成16年(2004年)南信試

ナシ黒星病の多発生要因

ナシ黒星病の多発生要因を調査したところ、授粉樹が伝染源になっているケースが 66.7%認められた。その他の要因としては散布死角の存在や、散布ムラが挙げられる。

果樹・病害虫 平成16年(2004年)南信試

リンゴ黒星病感染予測情報システムによりナシ黒星病の感染予測ができる

ALPSネットで提供されているリンゴ黒星病感染予測結果はナシ黒星病の発病推移と良く適合する。本システムを参考にすることで、ナシ黒星病の初発期や増加期を事前に把握することができる。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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