研究情報

研究成果『作物』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「作物」の研究内容とその成果をご紹介します。

普及技術 平成19年(2007年)中信試・畑作育種

だいず「あやみどり」(東山青211号)は良質で栽培しやすい青大豆である

だいず「あやみどり」(東山青211号)は「信濃青豆」より晩熟な青大豆で、倒伏などの障害が少なく栽培しやすい。ダイズモザイクウイルスと紫斑病に強く病害粒の発生がほとんどなく、種皮、臍、子葉が緑色で外観品質に優れ、豆腐の食味が良い。

普及技術 平成19年(2007年)農事試・作物、農業技術課・専技、松本農改

パン用小麦品種「ユメアサヒ」の播種量と施肥管理技術

パン用小麦「ユメアサヒ」において、播種量は、生育前半に茎数が充分確保される場合には慣行 20%減程度とする。施肥管理は、基肥窒素量を慣行 20%減程度とし越冬前後の過繁茂を抑制し、2 回の分肥体系とする。茎立期に N 3.0kg/10a の追肥を行うことで収量増、さらに出穂後に N 3.0~5.0kg/10a の追肥を行うことでタンパク質含有率を高めることにより、高品質多収となる。

普及技術 平成19年(2007年)農事試・作物・病害虫土壌肥料、農総試・経営情報、畜試・肉用牛、佐久農改

飼料イネ利用のための「ふくおこし」の栽培特性と収穫開始期判定技術

「ふくおこし」は、慣行の「コシヒカリ」に比べ倒伏が少なく多収であり、収穫開始期は 5~6 日早い。サイレージ品質を考慮した収穫開始期は、帯緑色籾歩合が 52%の時点とする。

普及技術 平成19年(2007年)農事試・作物、農業技術課・専技

カルパー粉粒剤16等倍量被覆籾の加温処理と保存技術

等倍量被覆籾は、2 倍量被覆籾と同様の加温処理による出芽促進効果がある。播種日の延期が予想される場合は、未加温のまま被覆から 7 日以内の期間で 9~10℃の低温保存をし、播種直前に加温処理する。

技術情報 平成19年(2007年)農事試・病害虫土壌肥料

イネドロオイムシのフィプロニル半数致死量

平成 19 年に上高井郡高山村の Dr.オリゼプリンス粒剤(フィプロニル・プロベナゾール粒剤)を苗箱施薬した圃場においてイネドロオイムシが多発した。圃場より採取した越冬成虫について薬剤感受性検定を実施した結果、フィプロニルに対する半数致死量が新潟県や山形県のフィプロニル感受性低下事例並の値であった。

試行技術 平成19年(2007年)大地くん開発委員会  (農業技術課、農総試・環境保全・経営情報、農事試・病虫土肥、果樹試・病虫土肥、野花試・佐久支場、中信試・畑作栽培)

土壌診断施肥診断システム「大地くん」Ver.3.1の開発

土壌診断施肥診断システム「大地くん」Ver.3.1は、データベースソフトMicrosoft Accessを基本ソフトとしてWindows2000以降のOSにも対応でき、これまでの土壌診断機能も加味して窒素、りん酸、加里の施肥設計が可能である。

試行技術 平成18年(2006年)農総試・経営情報

農薬適正使用ナビゲーションシステムにより農薬防除計画作成および農薬使用基準判定を行うことができる

農薬適正使用ナビゲーションシステム(農薬ナビ)は、農薬使用基準の適否判定が可能であるため、有効成分総使用回数を含めた正しい防除計画が作成できる。これにより、安全・安心な農作物生産に繋げることが可能となる。

試行技術 平成18年(2006年)農事試・作物部、農業技術課・専技、佐久・上小・松本・北安曇・北信農改

雑草イネ(トウコン)の除草剤による体系防除

手取り防除が不可能な程度までトウコンが激発している移植栽培の圃場において、防除に有効成分を含む除草剤で『初期剤+初中期剤+中期剤』の体系防除を行った場合、2年目には手取り防除が容易な状態まで収束する。手取り防除が困難な程度の圃場では、有効な成分を含む除草剤で『初期剤+初中期剤』の体系防除で同様の状態となる。手取り防除は、脱粒と種子の生き残りを防ぐ観点からトウコンの出穂後10日以内に行う。

試行技術 平成18年(2006年)農事試・作物部、農業技術課・専技、北信農改

水稲湛水直播栽培におけるカルパー紛粒剤16の等倍量被覆処理技術

水稲湛水直播栽培におけるカルパー粉粒剤 16 の等倍量被覆処理は、乾籾の 2 倍量被覆と同等の生育、収量が得られる。被覆籾の重量減による労力軽減、被覆作業時間の省力、資材費軽減が図れる。

試行技術 平成18年(2006年)農事試・作物部

水稲の有機栽培におけるプール育苗の管理技術

トンネル式の場合、換気は苗の徒長を防ぐため伏せ込み時から行い、気温上昇に伴い早めに被覆資材の除去を行う。無化学肥料による中苗育苗では、必要窒素量目安により無肥培土との組合せを判断し、育苗期間中の葉色を SPAD 値で確認し適宜、追肥を行う。

普及技術 平成18年(2006年)中信試・畑作栽培、南信試・栽培部、下伊那農業改良普及C

あわ「しなのつぶ姫」(中信系3)は倒伏に強く、収量性の高い品種である

あわ「しなのつぶ姫」 (中信系3)は「粟信濃1号」に比較して短桿で倒伏に強く、早生で、収量性の高い粳性品種である。

普及技術 平成18年(2006年)中信試・畑作育種、農事試・作物部・原村試験地

大豆認定品種「すずろまん」(東山204号)は、小粒で外観品質に優れ納豆原料に適する

大豆「すずろまん」(東山204号)は、「すずこまち」より子実が小さく球形で外観品質に優れ、納豆加工適性が高い。ウイルス病と紫斑病に強く、収量は標播で「すずこまち」並かやや多い。中生種で、高冷地を除く地域での栽培に適する。

普及技術 平成18年(2006年)農業技術課・専技、上小・松本・北安曇・長野・北信農改、農総試・機械施設部、中信試・畑作育種部、農事試・作物部

耕うん同時畝立て播種機を用いた水田転換畑の麦類・大豆・そば栽培技術

耕うん同時畝立て播種機(北陸農業研究センター開発)を用いて水田転換畑(特に排水不良条件ほ場)で麦類・大豆・そばの栽培をすると、出芽・生育が向上するため安定栽培が可能である。

普及技術 平成18年(2006年)農事試・育種・作物・原村試験地

水稲「たかね紫」(信交糯147号)は、早生で耐冷性の強い紫黒糯品種である

水稲「たかね紫 」(信交糯147号)は、成熟期が「カグヤモチ」よりやや遅い早生で、脱粒性が難、耐冷性が強の紫黒糯品種である。特に高冷地では、あざやかな紫黒色になる。果皮の色素を利用して、赤飯、紫もち等に加工利用できる。

技術情報 平成18年(2006年)中信試・畑作育種部

ダイズ紫斑病のチオファネートメチル耐性菌は県内に広く存在する

ダイズ紫斑病(Cercospora kikuchii)のチオファネートメチル(トップジンM)耐性菌は県内の大豆産地に広く存在する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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